マミちゃん
「妊活・妊娠には葉酸!」とよく聞きますが、実際に葉酸って、なんのために摂るのでしょうか……
おまつ先生
実は、効果を知らずに妊活のために葉酸サプリを飲んでいる人が多いです。

しかし、葉酸を摂る意味を知らないのは危険ですよ!

妊活時に葉酸を摂らなかったり、時期や量を間違えたりしてしまうと、赤ちゃんの健康を守れないことも考えられます。

妊活中から正しい量の葉酸を摂ることは、赤ちゃんを授かるところから健康な赤ちゃんを産むにいたるまで、絶対に必要だからです。

このページでは、妊活中の今から葉酸を摂ることの効果やメリットについて、詳しく解説させていただきます。

1.妊活中の葉酸には赤ちゃんの障害リスクを下げる効果がある根拠

妊活中から意識的に葉酸を摂ることで、赤ちゃんが障害になるリスクを下げることができます。

葉酸は、赤ちゃんの体の器官が正常に作られるために必須の栄養素だからです。

このため、赤ちゃん大事な器官が作られ始める「妊娠3週頃」には、確実に必要量の葉酸を摂っておかなければなりません。

この項では、葉酸の働きと、妊活中から摂る必要性について、詳しく解説させていただきます。

葉酸は妊活中こそしっかり摂っておくべき栄養素なので、今から摂る効果とメリットをしっかり理解し、赤ちゃんの健康を守るための参考にしてみてください。

1-1.葉酸は正しいDNAを作る助けをする

葉酸は、赤ちゃんが健康に生まれてくるために必須の栄養素です。

なぜなら葉酸は、細胞の増殖に必要な「DNAの合成」に関わっているからです。(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット

赤ちゃんは受精卵から、細胞分裂を繰り返して体のいろいろな器官を作ります。

そして、一人の人間になっていくのです。

この過程で、葉酸が重要な役割を果たします。

胎児の成長の図

赤ちゃんの体の各器官が正しく作られるために、葉酸は欠かせません。

1-2.妊娠初期の葉酸不足は赤ちゃんの障害の原因になる

妊娠初期の葉酸不足は、赤ちゃんの神経管閉鎖(へいさ)障害の原因になります。

【神経管閉鎖障害とは】妊娠初期に赤ちゃんの脳やせきずいのもととなる「神経管」がうまく作られないことによって起こる神経の障害です。神経管閉鎖障害は、妊娠初期の葉酸不足が原因の一つと言われています。

神経管閉鎖障害の代表例は「二分脊椎症(にぶんせきついしょう)」です。

【二分脊椎症とは】本来であれば背骨の中に入っているはずの赤ちゃんの脊髄(せきずい:脳からの指令を体のすみずみに伝えるところ)が、生まれながらにして外に出てしまっている病気です。排泄障害や歩行障害が現れます。

日本二分脊椎症協会は、以下のように提言しているからです。

神経管閉鎖障害は、葉酸不足(中略)により妊娠3週頃に神経管がうまく形成されない事が原因の一つと言われています。

日本二分脊椎症協会公式サイトより引用)

赤ちゃんの脳やせきずいのもととなる「神経管」が作られる時期には、たくさんの葉酸が必要になります。

家を建てるとき、木材が足りないと欠陥住宅になってしまいますよね。

欠陥住宅イラスト

同じように、赤ちゃんが作られるときに葉酸が足りないと、神経管がうまく作られず障害につながってしまうリスクがあると考えてください。

赤ちゃんの神経管は「妊娠3週頃から」作られます。

このため、その時期に葉酸不足を起こさないよう、妊活中の今から葉酸を補いましょう。

マミちゃん
でも先生、妊娠に気づいてから葉酸を摂り始めれば良いと思うのですが……
おまつ先生
いいえ、それでは遅いのです。実は、多くの人が妊娠に気づくのは「妊娠4~6週」です。

実際に妊娠した時期と気づく頃とでは、1か月以上時間差があります。

大事な「妊娠3週」を逃さないために、妊活中の今から葉酸を摂っておくことが重要です!

なお、妊活中の今から葉酸を摂るべき詳しい理由については、以下の記事を参考にしてみてください。

スケジュール帳の写真

葉酸はいつからいつまで摂る?答えは「妊活中から授乳期まで」

2018年1月23日

1-3.厚生労働省は妊活中から葉酸サプリの摂取を推奨している

厚生労働省は、「少なくとも妊娠1か月以上前から妊娠3か月まで」、食事にくわえてサプリで1日400㎍(マイクログラム)の葉酸を補うことを推奨しています。

【㎍(マイクログラム)とは】g(グラム)の1000分の1を表す単位です。1000㎍が1gとなります。

世界各国の研究で、妊活中から1日400㎍葉酸サプリを摂ることで、赤ちゃんの障害のリスクを下げられることが証明されているからです。

たとえば、中国における「葉酸のサプリメントと神経管閉鎖障害のリスクに関する介入研究」では、妊活中から妊娠3か月まで「葉酸サプリを毎日400㎍ずつ摂った群」と、「摂らなかった群」とを比較しています。

その結果、「葉酸サプリを摂った群」では、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクが79%下がった、という結果が出ています。(参考:厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に関する情報提供要領」)

赤ちゃんが障害になるリスクを下げるために、妊活中の今から葉酸をサプリで摂っておくことが大切です。

マミちゃん
なぜ「サプリ」で摂るのが良いのでしょうか? 食事で足りるならそうしたいのですが……
おまつ先生
実は、食事から摂る葉酸は、体内利用率(体の中でうまく利用できる割合)が、サプリで摂る葉酸よりはるかに低いからなんです。

サプリで摂るべき400㎍を食事で摂ろうとすると、生のほうれん草を毎日22株程度食べないといけない計算になります。

マミちゃん
ひぇーーーーーー! さすがにそれは、無理ですよ……
おまつ先生
はい、現実的な量ではありませんよね。そこで、必要量を確実に摂るために、サプリで葉酸を摂ることが大切です!

なお、妊活中の葉酸必要量についての詳細は、以下の記事を参考にしましょう。

てんびんの写真

妊活中の1日の葉酸必要量は食事とサプリから計640㎍

2017年12月22日

2.妊活中の葉酸は妊娠しやすい体づくりをサポートしてくれる

妊活中の今から葉酸を摂ることは、「妊娠しやすい体づくり」につながります。

葉酸は「造血ビタミン」と呼ばれており、貧血の予防や血流の改善に役立つ栄養素だからです。

そのため、不妊で悩んでいる人にもおすすめです。

不妊の原因の一つである「排卵障害」は、体の巡りが良くなることで改善される可能性があるからです。

逆を言えば、「少しでも妊娠しやすい体づくり」を目指している場合、妊活中の今の時期に葉酸を摂らないことは、デメリットになってしまう可能性もあります。

第2項では、葉酸の「妊娠にかかわる働き」について、詳しく解説させていただきます。

2-1.葉酸は貧血を改善する働きがある

葉酸は、貧血を改善する働きがあります。

先に述べたとおり、葉酸は「造血ビタミン」と呼ばれています。そして、ビタミンB12ともに、赤血球を正常に作る働きがあるからです。

赤血球は約4か月で寿命が尽きるため、体内は常に新しい赤血球が作られています。葉酸は赤血球のもととなる赤芽球(せきがきゅう)を作るのに関与しています。

赤芽球が正常に作られないと、赤血球も正常に作られません。正常な赤血球を作るのに働くことで、(葉酸は)貧血の予防に役立っています。

(「食品成分最新ガイド 栄養素の通になる 第4版」より引用)

たとえば、車は走った分だけガソリンを足さないと、ガス欠になってしまいますよね。同じように、人も常に新しい赤血球を正常に作り続けなければ、貧血になってしまうのです。

ガス欠と貧血のイラスト

正常な赤血球を作るためには葉酸が必須です。妊活中は葉酸をしっかり摂り、貧血を予防・改善していきましょう。

2-2.着床や妊娠継続をサポートしてくれる

葉酸は、着床や妊娠継続のサポートをしてくれる働きもあります。

【着床(ちゃくしょう)とは】精子と卵子が受精し、できあがった受精卵が子宮内膜にくっつくことです。着床をもって、「妊娠成立」となります。

「血流が良くなる」ことは、妊娠に大切な器官である「卵巣」や「子宮」の機能を上げることにつながるからです。

たとえば、寒い日に、血流が悪くなり冷たくなると指先をうまく動かせないのと同じです。

体内で血流が悪くなると、各器官の働きが下がってしまう可能性があります。

子宮の冷えのイラスト

また、葉酸は流産の予防にも効果的であるとされています。

厚生労働省の研究班である葉酸普及研究会が、以下のように提言しているからです。

葉酸サプリメント(中略)が、神経管閉鎖障害、胎盤早期剥離(たいばんそうきはくり)、流産、貧血の防止に有効なことは明白な事実です。

葉酸普及研究会(厚生労働省 難治性疾患克服事業・研究班)HPより引用)

神経管閉鎖障害の一つに無脳症(むのうしょう:脳が完全になかったり、縮小したりして生まれてくる先天性の病気)があります。

そして、無脳症の赤ちゃんの約7割は、流産してしまうという現状にあります。

つまり、葉酸サプリを摂ることで神経管閉鎖障害のリスクを下げられるということは、流産のリスクを下げることにもつながるということです。

妊娠に大切な器官がしっかり働いてくれるように、そして授かった宝物を無事出産できるように、今から葉酸を補い血流を良くしていきましょう。

2-3.不妊の人にも葉酸はおすすめ

不妊で悩んでいる人は特に、葉酸を意識的に摂ることをおすすめします。

不妊の原因の一つである「排卵障害」は、体の巡りが良くなることで改善する可能性があるからです。

女性側の不妊症の原因の約20%は、排卵障害だと言われています。(参考:「専門医が答える 不妊治療Q&A

不妊の原因のイラスト

(出典:日本産婦人科学会監修 HUMAN+

図の①「排卵」がうまくいかないのが「排卵障害」です。

葉酸は、血を作り出し体の巡りを良くする働きがあるため、卵巣機能を改善してくれる効果が期待できます。

卵巣機能が下がっていると、本来卵巣からでるはずの女性ホルモンが、うまくでなかったり働かなかったりすることがあります。

その結果、排卵障害が起きる場合があるのです。排卵が起きないと、妊娠できません。

不妊で悩む今、葉酸をしっかり摂って、少しでも妊娠しやすい体づくりを心がけましょう。

3.男性も葉酸摂取をおすすめする2つの理由

葉酸は、男性も積極的に摂ることをおすすめしたい栄養素です。以下の2つの理由があるからです。

  1. 葉酸は精子の質を高めるサポートをする可能性がある
  2. 育毛も期待できる

ただ、葉酸は「少なくとも妊娠1か月以上前から妊娠3か月までの女性」に対し、厚生労働省が積極的に摂取を勧めている栄養素です。

実際のところ、男性の1日の葉酸推奨量は「240㎍」なのに対し、平均摂取量は「277㎍(20~40代だと244㎍)」です。(参考:平成28年国民健康・栄養調査

つまり、「多くの男性は、葉酸は足りている」ということになります。

マミちゃん
じゃあ私の旦那さんは、葉酸を摂らなくても良いですか?
おまつ先生
男性は摂る意味が全くないかというと、実は、そんなことないのです!

男性にとって葉酸は、「摂らなければいけないもの」ではありませんが、「摂ることによるメリットが期待できる」栄養素だからです。

第3項では、男性にも葉酸をおすすめしたい2つの理由について、順番にご紹介します。

理由1. 葉酸は精子の質を高めるサポートをする可能性がある

葉酸は、正常な精子を作る手助けをしてくれる可能性があります。

2008年に行われたアメリカの調査で、「葉酸をしっかりと摂取している男性の精子」は、「そうでない男性の精子」と比べて、染色体異常が20~30%低かった、という結果が出ているからです。(参考:カルフォルニア大学バークレー校のBrenda教授の調査

精子は、たんぱく質で作られています。そして葉酸には、たんぱく質を作る役割があります。

(葉酸は)たんぱく質や、細胞新生に必要なDNAやRNAを合成するうえでも不可欠です。

(日本サプリメント協会「サプリメント健康辞典」より引用)

男性は女性のように、国が積極的に「葉酸サプリを摂りましょう!」とうたっているわけではありません。

しかし、特に食生活に自信のない人や、「夫と一緒に妊活を頑張りたい!」人は、夫婦でそろって葉酸サプリを活用することをおすすめします。

おまつ先生
夫婦で一緒に摂ることで、赤ちゃんに対する気持ちが一つになり、「絆」が生まれます!

なお、夫婦で一緒に頑張るための「おすすめ葉酸サプリ」については、以下の記事を参考にしていただけますと幸いです。

理由2.育毛も期待できる

葉酸は、髪の発育に関わっている栄養素でもあります。(参考:日本サプリメント協会「サプリメント健康辞典」)

髪の毛はたんぱく質でできています。そして葉酸には、たんぱく質を合成する働きがあるからです。

また、葉酸には「造血作用」があるため、頭皮や髪の毛に十分な栄養がいきわたる手助けをしてくれます。

薄毛が気になる男性が「頭皮マッサージ」をするように、「頭の血行を良くすること」は髪の毛にとって重要です。

おまつ先生
妊活のために「旦那にも葉酸を摂ってほしい!」と思ったとき、「育毛にも効果がある」ことを伝えると、反応が良いです!

妊活は、夫婦で取り組むのが効果的なので、旦那さんと一緒に絆を深めながら取り組んでいきましょう!

まとめ

妊活中から葉酸を摂る一番大きな目的は「赤ちゃんが障害になるリスクを下げるため」です。

多くの人が妊娠に気づけない時期(妊娠3週頃〜)にこそたくさんの葉酸が必要です。

このため、妊活中の今から、厚労省が定めている量である1日400㎍の葉酸をサプリで補いましょう。

また葉酸を摂ることは「授かり」をサポートしてくれることにもつながるため、不妊の人にもおすすめです。

今から葉酸を摂る効果・メリットを夫婦でしっかり理解し、「健康な赤ちゃんを授かり無事出産する」ために、積極的に葉酸をとり入れていきましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

はじめまして。筆者のおまつです。 東京都の某区で6年間保健師として、母子保健を中心に携わってきました。現在は、某企業で産業保健師として働いています。 妊活に悩んでいた筆者が、妊活やサプリについて調べているなかで、「間違った情報が本当に多い……これではいけない!」と思ったことが、サイトを立ち上げたきっかけです。 このサイトでは、厚労省や複数の書籍で得た「妊活やサプリの正しい知識のみ」をお届けしています。 妊活に悩むあなたが、1日でも早く赤ちゃんに会えるよう、思う存分知識をもっていっていただけますと幸いです!